Sunday, 6 December 2015

バイオマス産業都市の先駆けに、中国山地で発電と観光を両立 (1/3)

中国山地のほぼ真ん中に位置する真庭市は9つの町と村が合併して2005年に誕生した。岡山県の自治体では面積が最も広く、約8割を山林が占める、 発足当初から森林資源を生かした木質バイオマスの利用拡大に取り組み、バイオ燃料の製造や木質ボイラーによる暖房・温水の活用を推進してきた。

 2014年になると「真庭バイオマス産業杜市(とし)構想」を策定して、国からバイオマス産業都市の認定も受けた。あえて「杜市」としたのは、杜 (もり)を生かした都市づくりを目指すためである。需要が縮小する林業と製材業を中核に新たなバイオマス産業を作り上げることで、森林の保全と再生可能エ ネルギーの拡大を図りながら地域を活性化していく狙いだ。
 構想の目玉になるプロジェクトが木質バイオマス発電所の建設である。2012年度から検討に着手して、3年後の2015年4月に「真庭バイオマス 発電所」が運転を開始した(図1)。地元で1923年から製材業を営む銘建工業を中心に、真庭市役所や森林組合など合計10団体が参画して発電事業を運営 している。

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maniwa_biomms3.jpg 図1 「真庭バイオマス発電所」の全景(上)、木質バイオマスボイラー(下)。出典:銘建工業
 
発電能力は10MW(メガワット)にのぼり、木質バイオマスだけを燃料に利用する発電所では日本で有数の規模だ。年間の発電量は7920万 kWh(キロワット時)を見込んでいる。一般家庭の電力使用量(年間3600kWh)に換算すると2万2000世帯分で、真庭市の総世帯数(1万8000 世帯)を上回る。
 燃料には地域の森林で発生する間伐材などの未利用木材を年間に9万トン使うほか、製材所から出る端材を5万8000トン利用する計画である。発電 所が立地する産業団地の中には製材工場が集まり、森林組合などを通じて未利用木材を大量に買い取るための集積基地も整備した(図2)。木材から燃料になる 木質チップを製造する工場も稼働中だ。

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maniwa_biomas1.jpg 図2 発電所が立地する「真庭産業団地」(上)、団地内にある「真庭バイオマス集積基地」(下)。出典:岡山県産業労働部、真庭市産業観光部
 
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1512/01/news011.html

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