三井物産：ブラジル天然ガス配給事業を拡大、600億円で株式取得へ

　　（ブルームバーグ）：三井物産はブラジル石油公社（ペトロブラス）から同国の天然ガス配給事業を手掛ける子会社の株式49％を取得する。取得額 は19億レアル（約600億円）。資源価格の動向に影響されず、安定的な利益が見込めると判断して、同国で展開しているガス配給事業を拡大する。

取得するのはペトロブラスの完全子会社ガスペトロの株式。ペトロブラスが24日、三井物産の現地子会社への株式売却を決めたと発表した。株式譲渡は12月中を予定している。株式取得について三井物産の広報担当者は同日、現時点ではコメントできないと述べた。
ガスペトロはブラジル国内で全長7000キロメートル以上のガスパイプライン網を持ち、一般家庭や産業用の需要家向けにガスを供給している。
三井物産は2005年に米エネルギー会社エンロンからブラジルでの天然ガス配給事業を買収し、同国での事業に参入。その後、ガスペトロと共同で事業を展開 してきた。今回の株式取得により三井物産が手掛けるブラジルでのガス配給事業の範囲は８州から19州へと拡大する。
多額の債務を抱え、汚職スキャンダルに揺れるペトロブラスは保有資産の売却によって資金調達を進めている。ガスペトロの株式売却については７月に入札を実施していた。
関連ニュースと情報：三井物産へのガス事業会社権益売却、交渉は最終段階－ペトロブラス 三井物産など、ペトロブラス傘下ガス配給会社の株式取得で応札へ (1)

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWPHJT6TTDS001.html