政府が2030年までにCO2(二酸化炭素)の排出量を26%削減(2013年比)する公約を掲げたことで、火力発電の効率向上を急ぐ必要性が高
まっている。電力会社10社と電源開発(J-POWER)、さらに新電力の大手23社を加えた発電事業者が共同で、火力発電によるCO2排出量の削減目標
を新たに設定した。
火力発電所の新設と設備更新を合わせて、2020年度までに最大で年間700万トンのCO2排出量を削減する目標だ。環境省が再三にわたって火力 発電に伴うCO2排出量を削減するための枠組みづくりを電力業界に求めてきたことを受けたもので、7月の時点では2030年度までに最大1100万トンの CO2排出量を削減する目標を出していた。さらに短期の目標を掲げて早急に対策を実施する姿勢を示した。
火力発電の効率向上は2通りの方法で業界を挙げて取り組んでいく。1つは経済産業省と環境省が共同で策定した火力発電の技術基準 「BAT(Best Available Technology、経済的に利用可能な最良の技術)」に従って火力発電所を新設する。すでに2013年度以降に運転を開始した火力発電所のうち4カ所 がBATに適合している(図1)。この4カ所が稼働したことで年間のCO2排出量を約380万トン削減できる。
もう1つの方法は既設の火力発電所の設備を更新する。2013年度以降に実施した設備更新によるCO2排出量の削減効果は約40万トンになる見込 みだ。新設分と合わせて約420万トンを削減できることから、2020年度に700万トンの目標は十分に達成できるだろう。ただし電力会社の中で対策を実 施したのは5社だけで、残る5社の取り組みが急がれる。
電力会社10社のCO2排出量は2014年度に2700万トンも少なくなった。最大の理由は販売電力量が減少したことだが、電力1kWh(キロワット時)あたりの排出係数も2.5%ほど低下して改善が見られる(図2)。
2014年度には火力発電が縮小する一方で、水力を中心に再生可能エネルギーの発電量が増加した効果が大きい(図3)。わずか1年間で再生可能エネルギーの比率が全体の10.7%から12.2%へ上昇した。
2015年度以降は再生可能エネルギーと原子力の比率が増えることに加えて、火力発電の効率が上がっていく。CO2排出量の削減は着実に進む見通
しだが、政府が2030年に設定した目標では電力によるCO2排出量は3億6000万トンまで低減させなくてはならない。2014年度の4億5700万ト
ンからは20%以上の削減が必要になる。その多くを占める火力発電の排出量を削減する取り組みは現状では不十分で、追加の施策も求められる。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1510/02/news033_2.html
火力発電所の新設と設備更新を合わせて、2020年度までに最大で年間700万トンのCO2排出量を削減する目標だ。環境省が再三にわたって火力 発電に伴うCO2排出量を削減するための枠組みづくりを電力業界に求めてきたことを受けたもので、7月の時点では2030年度までに最大1100万トンの CO2排出量を削減する目標を出していた。さらに短期の目標を掲げて早急に対策を実施する姿勢を示した。
火力発電の効率向上は2通りの方法で業界を挙げて取り組んでいく。1つは経済産業省と環境省が共同で策定した火力発電の技術基準 「BAT(Best Available Technology、経済的に利用可能な最良の技術)」に従って火力発電所を新設する。すでに2013年度以降に運転を開始した火力発電所のうち4カ所 がBATに適合している(図1)。この4カ所が稼働したことで年間のCO2排出量を約380万トン削減できる。
もう1つの方法は既設の火力発電所の設備を更新する。2013年度以降に実施した設備更新によるCO2排出量の削減効果は約40万トンになる見込 みだ。新設分と合わせて約420万トンを削減できることから、2020年度に700万トンの目標は十分に達成できるだろう。ただし電力会社の中で対策を実 施したのは5社だけで、残る5社の取り組みが急がれる。
電力会社10社のCO2排出量は2014年度に2700万トンも少なくなった。最大の理由は販売電力量が減少したことだが、電力1kWh(キロワット時)あたりの排出係数も2.5%ほど低下して改善が見られる(図2)。
図2 電力会社10社の販売電力量とCO2排出実績(画像をクリックすると拡大して注釈も表示)。出典:電気事業連合会
図3 電源別の年間発電量と構成比率。出典:電気事業連合会
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1510/02/news033_2.html
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