Sunday, 29 December 2013

福島 再生エネ発電低調 計画出力の5.6%、除染遅れ響く

政府が固定価格 買い取り制度の対象として認定した福島県の再生可能エネルギーの発電設備の稼働率が、全国平均を大きく下回ることが分かった。平成27年度目標の県の行動 計画の進捗(しんちょく)率も、50%台にとどまる。福島県は県内の原子力発電所の全基廃炉を要請し、全電力を再生エネルギーで供給する計画だが、放射線 量を低くする除染作業の遅れなどが、導入に影響している実態が浮かび上がった。
 福島県は、再生エネ設備の認定出力(キロワット)のうち、実際に運転を開始した割合が最新の7月末の数字で5・6%。3月末の2・6%を上回ったものの、全国平均の17・3%に比べ、3分の1以下だ。近くまとまる8月末時点の割合も1桁にとどまる見通し。

 除染の遅れで建設に着手できなかったり、地権者が避難していて同意が得られないなど、先行きも大きな改善が見込めていない。

 東京電力第1原発事故と東日本大震災で被災した福島県は、産業復興に向けた国の補助金などが充実している。「自立再建が困難な原発被災地の復興に貢献す る」(大手商社)と企業の進出意欲も高く、3月末の認定出力は北海道に次ぐ2位だったが現在は茨城県に抜かれ、3位に転落した。

 福島県は、52年に全エネルギー需要を再生エネでまかなう目標だが、27年度までの行動計画の進捗率は7月末で54・8%。特に先行導入するはずの太陽光が、広い敷地が必要なために除染の遅れがネックになり、計画推進を遅らせている。
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