Sunday, 22 December 2013

メタンハイドレートの採掘に成功した中国、照準は「2030年の商用化」―中国メディア

中国国土資源部は17日、今年の中国海域の資源探査成果を発表し、新興資源として注目されているメタンハイドレートの商用化が2030年に実現しそうだと表明した。中国新聞網が伝えた。
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天 然ガス水合物、すなわちメタンハイドレートは自然界に存在する化合物で、主に海洋に分布している。外観は氷に似ているが、可燃性である。1立方メートルの メタンハイドレートを解凍すると164-180立方メートルの天然ガスに変わるとされ、21世紀のクリーンエネルギーとしても期待されている。

メタンハイドレートは世界中に豊富にあり、現在地球上で判明している石炭、石油、天然ガスなどの化石エネルギーの総量の二倍が埋蔵されていると言われる。

中国では石炭は豊富だが、石油と天然ガスは少ない。経済成長に伴いエネルギー問題も逼迫している。2012年には国内で消費する原油の輸入依存率が56%に達し、世界第二の原油輸入国並びに消費国となっている。

専門家によると、中国の南シナ海には680億トンの油に相当するメタンハイドレートがあるという。青海地区でも350億トン相当のメタンハイドレートが見つかっており、チベット高原にはさらに多くの資源が埋蔵されている可能性がある。

国土資源部は、今年6月から9月にかけて、広東沿海の珠江口盆地東部の海域で初めて高純度のメタンハイドレート採掘に成功し、1000億-1500億立方メートルの天然ガスに相当する資源を確認したと発表した。

現在は、このような大規模のメタンハイドレートをいつ商用化できるかが焦点となっている。技術の問題や開発コストは各国共通のボトルネックだ。

中国はメタンハイドレートの調査研究においては世界の先頭を走っているが、採掘技術はまだ確立されていない。中国地質調査局基礎部主任の張海?氏は、中国が商用化に成功するのは2030年前後との見方を示す。

中国エネルギー網の首席情報官韓暁平氏は、メタンハイドレート商用化の意義を「環境改善」と語る。同氏は「石炭は安価だが、燃焼するときの汚染物質で病気にかかる可能性もあり、結局コスト高だ。クリーンエネルギーを使うに越したことはない」と強調した。

(編集翻訳 浦上早苗)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131220-00000021-xinhua-cn

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