Sunday, 5 January 2014

農地で太陽光発電、県が実験へ 立体的に有効活用

県は2014年 度から、農地で作物を栽培し、同時に太陽光発電も行う「ソーラーシェアリング」の実証実験に取り組むことを検討している。新庄市のワラビ、寒河江市のミョ ウガの畑を使い、生育状況や発電効率を調査して、農業と発電の両立によって農地を立体的に有効活用できるか調べる。
 農地の上部に作った骨組みやパイプハウスに太陽光パネル(出力9キロワット)を設置することから、日当たりや作業が制限される。そのため▽多年性▽日射 量がやや減っても育つ▽農薬散布の必要がない―ことを考慮しワラビとミョウガを選んだ。本県の出荷量がワラビは日本一(114トン、2008年)、ミョウ ガも全国5位(73トン、10年)である点もポイントになった。

 実験場所はワラビが新庄市の県最上総合支庁産地研究室の約250平方メートルで、ミョウガは寒河江市の県園芸試験場の約150平方メートルを予定している。

 農林水産省は市町村が指定した「農用地区域内農地」や、公共投資でかんがい用水などを整備した10ヘクタール以上の田畑を「優良農地」とし、太陽光パネ ルなどの設置を認めていなかったが、13年3月に許可することに変更した。一方で▽設置後の収穫量が同じ年の地域平均と比較して2割以上減少しない▽支柱 が簡易に撤去できる▽適切な営農が継続できる―などの条件をクリアしなければならない。

 県農業技術環境課は14年度予算の概算要求に約2600万円を盛り込んだ。同課は「県は再生可能エネルギーの導入促進に取り組んでおり、実用化されれば農家の収入増や収入安定にもつなげられる」と期待している。
山形新聞社

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140101-00000008-yamagata-l06

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