インドネシアは地熱発電の電力買い取り料金を増額する。同国政府は総発電能力に対する地熱発電の比率を2013年の2.89%から21年までに12%に引
き上げる方針で、買い取り料金の引き上げによって投資誘致を促進し、地熱発電の開発を加速させたい考えだ。現地紙ジャカルタ・グローブが報じた。
現在、インドネシア国営の電力会社ペルサハーン・リストリク・ネガラ(PLN)は、12年にエネルギー・鉱物省が制定した規定により、地熱発電で発生し た電力を1キロワット時当たり10~18.5米セント(約10~19円)で発電所の運営会社から買い取っている。同省はこの買い取り料金を同 11.5~29米セントに増額する方向で検討を開始した。
同省幹部は「世界銀行が提言した同12~30米セントに近づける」と述べ、料金の引き上げで外国勢などが開発に参入しやすい環境を整えるのが目的だと説明した。新料金は25年まで固定するとしている。
現在進行中の開発計画に関しては、入札が完了し、建設に未着手の案件は新料金を適用し再入札を順次実施。建設がすでに開始されている案件については、運営予定の契約当事者とPLNで料金の再交渉を行うという。
火山国のインドネシアは地熱発電に適しており、潜在的な地熱発電能力は2700万キロワットで世界全体の4割に達するとされる。しかし、現在の発電能力はこのうちの5%程度の約130万キロワットにとどまる。
同国政府は再生可能エネルギーによる発電能力を21年までに1300万キロワットとする目標を掲げており、この半分を地熱発電でまかないたい考えだ。
ただし、現在の森林法では環境保護区内の地熱発電開発が認められていないなど、課題もある。政府は鉱山開発と地熱発電開発は異なっており、環境保全との両立が可能だとして法改正に着手する方針だが、環境破壊への懸念から反対する声も根強く、曲折が予想される。
PLNは21年までに再生可能エネを利用した発電能力を目標値まで増強するには、総額773億米ドル(約7兆9200億円)が必要と見積もっている。最 も有望とされる地熱発電の開発を軌道に乗せられるか、インドネシア政府の投資誘致の手腕が問われそうだ。(シンガポール支局)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140424-00000046-fsi-bus_all
現在、インドネシア国営の電力会社ペルサハーン・リストリク・ネガラ(PLN)は、12年にエネルギー・鉱物省が制定した規定により、地熱発電で発生し た電力を1キロワット時当たり10~18.5米セント(約10~19円)で発電所の運営会社から買い取っている。同省はこの買い取り料金を同 11.5~29米セントに増額する方向で検討を開始した。
同省幹部は「世界銀行が提言した同12~30米セントに近づける」と述べ、料金の引き上げで外国勢などが開発に参入しやすい環境を整えるのが目的だと説明した。新料金は25年まで固定するとしている。
現在進行中の開発計画に関しては、入札が完了し、建設に未着手の案件は新料金を適用し再入札を順次実施。建設がすでに開始されている案件については、運営予定の契約当事者とPLNで料金の再交渉を行うという。
火山国のインドネシアは地熱発電に適しており、潜在的な地熱発電能力は2700万キロワットで世界全体の4割に達するとされる。しかし、現在の発電能力はこのうちの5%程度の約130万キロワットにとどまる。
同国政府は再生可能エネルギーによる発電能力を21年までに1300万キロワットとする目標を掲げており、この半分を地熱発電でまかないたい考えだ。
ただし、現在の森林法では環境保護区内の地熱発電開発が認められていないなど、課題もある。政府は鉱山開発と地熱発電開発は異なっており、環境保全との両立が可能だとして法改正に着手する方針だが、環境破壊への懸念から反対する声も根強く、曲折が予想される。
PLNは21年までに再生可能エネを利用した発電能力を目標値まで増強するには、総額773億米ドル(約7兆9200億円)が必要と見積もっている。最 も有望とされる地熱発電の開発を軌道に乗せられるか、インドネシア政府の投資誘致の手腕が問われそうだ。(シンガポール支局)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140424-00000046-fsi-bus_all
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