Sunday, 5 January 2014

海中プロペラで「黒潮発電」 速い海流活用、和歌山県沖で計画

 紀伊半島沖を流れる黒潮を利用した海流発電計画を和歌山県が進めている。海中にプロペラの付いた発電装置を設置し、海流で回転させて電気を作るという発 想。太平洋に面した地理的条件を生かしたプロジェクトで、県によると、本格的な海流発電は国内でも例がないという。5~10年後の事業化を目指しており、 新たな再生可能エネルギーとして注目を集めそうだ。
 県の計画では、黒潮の流れが特に速く、陸上にも近い県南部の串本町沖約5キロ、深さ500~600メートルの海域を想定。同海域は、海上保安庁などの調査で秒速1メートル以上の海流があるとされる。

 プロペラ付き発電装置は海底への固定式ではなく、長さを調節できるワイヤでつなぎ留めることで、流れが最も速い場所に発電装置を移動させられるという。

 国内では、重工業メーカー「IHI」(東京)や東京大などが装置の開発に着手。IHIによると、直径40メートルの2つのプロペラが付いた装置をワイヤでつなぎ留める方式を想定して実験を重ねているといい、「平成32年をめどに実用化を目指したい」としている。

 海流発電は海に囲まれた英国などでも研究が進められており、政府は平成25年4月に「海洋基本計画」を閣議決定。海洋再生可能エネルギーの実用化に向け た技術開発や研究を進めるため実証実験を行う海域を公募しており、県は「海に囲まれたメリットが生かせる」として検討委員会を設置し、今月中に計画を詰め たうえで候補地として申請する予定だ。

 ただ、漁業や船舶の航行への影響など課題も多い。串本町沖は船舶の主要ルートで、1カ月の通航量は300隻を超える。周辺にはアジやイワシなどの漁場もあり、対策が求められそうだ。

 また黒潮は年によって大きく蛇行することもあり、海流を効率的にキャッチできるかも課題となる。県産業技術政策課は「蛇行しても黒潮に反転して流れる海流が発生することもあり、一定の発電は可能」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140105-00000054-san-soci

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